ホシノ天然酵母で作る全粒粉食パン
今日は長年作り続けている、ワタクシの食パンレシピと、愛用のホームベーカリーを紹介するわ。
同じものを微調整を加えながら何度も作って完成度を上げるよりも、一度も作ったことのないものを作ってみたいという方向についつい行ってしまう性格で、なかなか得意定番メニューができないのだけど、このパンだけは10回以上の試作の末に完全に定番化して、まったく同じ配合で、もう数えきれないくらい焼いているの。
材料
- 水 225g
- ヨーグルト 75g
- 全粒粉 240g
- 強力粉 210g
- ホシノ天然酵母生種 37g
- 砂糖 20g
- 塩 6g
- バター 18g
愛用のホームベーカリーは、エムケー精工のふっくらパン屋さん(HBK-151)。2013年6月購入だから、もう8年も使っているのね~
もう生産終了している機種だけど、今は後継機種(HBK-152)が出ているみたいよ。
これがホシノ天然酵母の生種。ちょうどラスト1回分残っていたもの。
ホシノ天然酵母って、生種おこしが必要で、一度起こした生種は冷蔵庫で保存して1週間以内に使い切らなきゃいけないってことになってるんだけど、パン作りは数か月に一度くらいしかやらないワタクシには縁遠いものだとずっと思ってたわ。
ドライイーストでパンを作っていたころは、ただパンを焼いてみたいというチャレンジ欲だけでやっていて、味の面では、やっぱりパンは自分で作るよりも、美味しいパン屋さんで買った方がいいな、と思っていたの。
ホシノ天然酵母というものを使ってみたら、もっと美味しいパンができるのかしら、とだんだん気になってきて、残りを捨てることになってもいいから一回やってみようと思ったのが2~3年前くらい。
その初めて作った全粒粉入りホシノ天然酵母食パンの味に感動して、毎週欠かさず作るようになり、それからずっと冷蔵庫に起こした生種が常に入っている生活が続いているわ。
市販のホシノ天然酵母の一番小さなパッケージは、1パック50g。これを25~30度のぬるま湯100mlにふやかして28度で24時間置くことで目覚めさせるの。
ワタクシの愛機ふっくらパン屋さんには「生種おこし」のモードがあって、24時間ホシノ天然酵母にとっての適温、28度付近に保ってくれるのよ。まあ、ヨーグルティアでも同じことができるのだけどね。発酵は長時間かかるものだから、ヨーグルトを作っているからパンが作れないなんて事にならないために、複数の発酵機があるのは便利だわ。
50gの乾燥種に100mlのぬるま湯だから、だいたい150g弱の生種ができるのだけど、一回のパン作りで使う量は大体20~40gくらいだから4~5回分。1週間に1回のペースで焼くとすると使い切るのに1か月。
起こした生種は7~10日以内に使い切ってくださいとパッケージには書いてあるけど、大丈夫かな~と毎回匂いを確かめながら使っていったら、1か月経っても全然変わらずいい匂いなので、ワタクシは使っちゃうわ。もちろんちゃんと毎回熱湯消毒したスプーンを使ってすくい取るようにして、雑菌の混入には気を付けているわよ。
最近はパン作りをお休みしちゃうこともよくあって、使い切るのに2か月くらいかかることもあったけど、匂いがおかしくなったりしたことはなくて、一度も捨てたことはないわ。生きているものは腐らないのよ!
そうやって今まで2年以上やってきて、一度もお腹壊したこともなければ、膨らまなかったり、変な味のパンになったこともなく、いつも美味しくできてるわ。発酵にかかる時間が若干長くなったりはするけどね。真似するかどうかはそれぞれの判断でお願いね。
そんなわけで今日使ったラスト一回分の生種も、いつ起こしたか記録しておかなかったから正確には分からないけど、多分2か月くらい経ってる生種。でもいつものいい匂いがしてるから問題なし!
ホームベーカリーでのパン作りは簡単よ。
重さを計りながら全部パンケースに入れてセットするだけ。
バターだけはある程度混ざってから加えることにしてるわ。
パン作りのサイトを見ると、その方がいいと書いてあるから。なんでも初めから油脂を入れてしまうとグルテンができにくいのだとか。
取説には、全ての材料を一気に入れるように書いてあるから、ホームベーカリーで作る場合は、最初から入れてもそんなに出来上がりに違いはないのかもしれないけど。
このときついでに、型にバターをぬっておくのよ。1.5斤用のフタつき食パン型。アルタイト製なので、初めに油を塗って何度か空焼きが必要なんだけど、それをちゃんとやれば、以後はくっつかないし、洗う必要もないからお手軽なのよ。むしろ洗うと被膜が取れてくっつくようになってしまうから、洗浄厳禁。
このヘラは前にも紹介したけど、先が曲がった形状のおかげで、底の部分にも手を汚さず簡単にバターが塗れて便利なの。
日本製 アルタイト食パン型(蓋付・勾配のないタイプ) (1.5斤[勾配なし])
レック ビン ・ 缶用 スクレーパー ( ヘラ ・ スパチュラ )
ホームベーカリーだから、放っておいても当然焼き上げまでやってくれるのだけど、羽の穴が開いてしまうのが嫌なので、ワタクシは2回のガス抜きのあと、型に入れかえてオーブンで焼くことにしているの。
オーブンで焼いたほうがちゃんと予熱してから焼き始めることができるし、温度も時間も自分でコントロールできるしね。それに、食パンはフタつきの型に入れて焼いたほうが、しっとり美味しくできる気がするわ。
ホームベーカリーに焼きまで任せていたころは、内側はふわふわやわらかいのに、耳がぶ厚くて硬くて、美味しくないのでパン作りが続かなかったけど、このレシピを開発してからは、ほとんどお店で食パンを買わなくなったわ。
もちろんこだわりのパン職人さんの作る絹のようななめらかな食パンにはかなわないけど、全粒粉が半分以上配合された食パンとなると、お店で買おうと思っても、あんまり見かけないし、あっても結構なお値段がするでしょう?
サンドイッチにするなら、この全粒粉たっぷり配合の食パンが絶対美味しいのよ。
スタートしてから、2回のガス抜きが終わるまで約5時間半。タイマーをかけておいて、鳴ったら生地を取り出して型入れ。
今日はちゃんと3つに分けてきっちり丸めて入れてみたけど、手を汚すのがめんどうに感じられるときは、パンケースを逆さまにして、そのままドボンと生地を食パン型の中に落としてしまうこともあるわ。そのやり方だと、隅っこに大きな気泡が入ってしまったりするけど、売り物じゃないので、大丈夫。
蓋をしてふたたびホームベーカリーの中へ。
作動していたコースはいったんキャンセルして、発酵のみのモードで、1時間ほど新たにセット。
時々様子を見て7~8割の高さまで膨らんでいたら、オーブンを200度に予熱。
型を入れたら180度に温度を下げて30分焼成。
なんだけど、今日はすっかり忘れて200度のまま30分焼いちゃった。
取り出してから気づいたわ。なんか焼き色濃いって。
でも焦げたりはしてないから、問題なし!
サンドイッチ用に薄切りにしたところ。
ここでワタクシが食パンをスライスするために使っている道具をご紹介するわ。
長年使っている食パンを切るためのガイド。使いやすくておすすめよ。
ヨシカワ ホームベーカリー倶楽部 ヨコ切りスライサー SJ1457 23.5×16×7cm
パン切り包丁がだんだん切れ味が悪くなってきたのが悩みだったのだけど、ある時、波刃も砥げるシャープナーというものを発見して解決。こうして新しいものを開発してくれる人がいてくれて、ありがたいわ。
貝印 KAI シャープナー (包丁研ぎ器) Kai House Select 波刃 が 研げる 日本製 AP0163
ようやく地物が出てきたキュウリを挟んで、キュウリサンドに。
バターを塗った全粒粉食パンにキュウリだけ。このシンプルさがたまらないのよ。
もしやったことがなければ、だまされたと思ってやってみて。
キュウリは薄切りにしてワインビネガーに浸して、パンに塗るバターはたっぷりめにするのがおすすめよ。
ジーナやマリーでもパン生地をこねることはできるし、ビストロやホットクックでも発酵させることはできるけど、こねから発酵、ガス抜きまで自動でやってくれるホームベーカリーは、日常としてのパン作りにはやっぱり欠かせないわね。